唐揚げ専門店が消えた理由【ずんだもん&ゆっくり解説】

一世を風靡した唐揚げ専門店が
激減した背景と教訓を要約します。

2023年には
唐揚げ専門店の倒産件数が
過去最多の27件を記録するなど、
ブームは急速に収束しました。

1. 唐揚げブームが起きた理由(2020年〜2022年)

低コストでの参入

開業資金が約300万円と安く、
狭い物件(テイクアウト専門)で
高度な技術も不要なため、
脱サラ組や居酒屋チェーン
(例:唐揚げの天才)
が相次いで参入しました。

コロナ禍の需要

外出自粛によるテイクアウト需要が激増し、
わずか4年で店舗数が3倍以上
(約4,300店舗)に膨れ上がりました。

2. 閉店・倒産が相次いだ「三重苦」

急速なブーム崩壊の裏には、
経営努力では抗えないコストの波と
構造的な弱点がありました。

原材料費の高騰

ブラジル産鶏肉の価格が1.5〜2倍、
ウクライナ情勢の影響で
揚げ油(キャノーラ油等)の価格も
数倍に跳ね上がり、
利益がほぼゼロ、
あるいは赤字に転落しました。

価格転嫁の難しさ

消費者にとって唐揚げは
「安くて美味しい庶民の味」
というイメージ
(100gあたり250〜300円程度が限界)
が強く、
値上げをすると
客足がスーパーやコンビニに流れてしまいました。

差別化の困難さ(コモディティ化)

調理がシンプルな分、
どの店も似たような味になりがちで、
「わざわざ専門店で買う」
という動機が薄れました。

3. 強大なライバルの台頭

コンビニとスーパー

24時間営業で、
飲み物やサラダも一緒に買える
コンビニ(レジ横スナック)や、
大量仕入れで
安価なスーパーが品質を向上させ、
専門店の利便性を上回りました。

4. アフターコロナの変化

体験への回帰

外出制限が解け、
人々が
「店内で揚げたてを食べる体験」
を求めるようになると、
テイクアウトに特化しすぎた店舗は
ニーズから取り残されました。

大手チェーンの撤退

「唐揚げの天才」は
3年で店舗数が1/10に激減。

プロの経営者も
「唐揚げ単品パッケージ」
の賞味期限切れを判断しました。

5. 今後の教訓

生き残っている店舗は、
単なる利便性ではなく、
イートインでの提供や希少部位、
産地直送など
「ここでしか味わえない体験と品質」
に特化しています。

参入障壁の低さは諸刃の剣

始めやすいビジネスは終わるのも早い。

一点突破のリスク

単一メニューへの依存は
原材料高騰に極めて弱い。

利便性はブランドにならない

コンビニに利便性で勝つことは
不可能であり、
それを超える「体験」が必要。

まとめ

唐揚げ専門店が消えたのは、
日本人が唐揚げを嫌いになったからではなく、
「日常的すぎて、
特別な専門店としての価値が
薄れてしまったから」

と言えます。

ブームが去った後に残ったのは、
価格や手軽さではなく、
本物の品質と体験を提供できる店舗だけでした。

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