現場に立つ飲食店オーナーが知らずに損している3つのこと

この動画は、
小阪裕司さんのチャンネル「商売道場」による
「現場に立つ飲食店オーナーが
知らずに損している3つのこと」
というテーマの解説です。

著者は、多くのおいしい飲食店が
「損をしている」と感じており、
それはお客様の来店から
帰宅までのプロセスにおいて、
「お客様に伝えるべき情報」や
「最後の体験」を
欠いているためだと指摘しています。

以下に、動画で解説されている
「損している3つのこと」
を詳しくご説明します。

飲食店オーナーが知らずに損している3つのこと

①入店時:商品名と価格以外の情報を伝えていない

お客様がメニューを受け取った時点から、
多くの店は「損」をしています。

損の内容:

メニューに料理名と価格しか書いていないため、
お客様はその商品に込められた
「価値」を知ることができません。

伝えるべき情報:

単なる料理の説明(ウンチク)ではなく、
「仕入れの苦労」や「食材にまつわる物語」など、
お客様の感情を動かす情報です。

事例1

あるジビエ料理店のメニューでは、
肉を獲った猟師の物語や、
その肉が「他の店との争奪戦を制して入荷している」
という情報が書かれていました。
これにより、お客様は
「これは貴重なものだ」と感じ、
価値がぐっと上がります。

事例2

あるレストランでは、
ワインのメニューに
「やっと入荷しました」
という一言を添えただけで、
注文する人が激増しました。

オーナーやスタッフが仕入れで苦労していることこそ、
お客様に伝えるべき情報であり、
これを伝えないことは機会の損失につながります。

②帰宅時:会計・退店を「終わった感」で処理している

お客様が食事に満足し、
会計を済ませる瞬間は、
実は「最高のクライマックス」であるにもかかわらず、
多くの店は「仕事が終わった感」で対応し、
余韻を与えていません。

損の内容:

会計時や退店時に事務的な対応で終わらせてしまうと、
せっかく美味しい料理で得た満足感が削られてしまいます。

演出すべきこと:

終わりをクライマックスと捉え、
「余韻」を持って帰ってもらうための工夫が必要です。

事例3

あるとんかつ屋では、
閉店間際の最後のお客様に対し、
スタッフ全員で横断幕を掲げ
「ありがとうございました」
と見送っていました。

事例4

忙しい中華料理店では、
レジ横に大阪の神様「ビリケン」を置き、
お客様に足に触ってもらい、
厨房から「撫でてってくださいね」と声をかけることで、
ほっこりしてもらう仕掛けを作っていました。

事例5

クマの肉を提供している店では、
食事を終えたお客様に限定で
「熊を食べましたシール」を渡しており、
お客様が笑顔になっていました。

③帰宅時:「またお越しください」で終わりにしている(繋がりを作っていない)

「またお越しください」という言葉だけでは、
お客様は二度と来店しないのが一般的です。

損の内容:

初めて来店したお客様と、
次に繋がるための「小さな仕掛け」を作らないため、
リピーターになってもらう機会を失っています。

実践すべきこと:

お客様に「また来たい」と思わせる、
具体的な繋がりを作りましょう。

事例6

LINEなどの友達登録を促す。
特に、会計時の「ほっこりする瞬間」に
登録を促すと効果が高いです。

事例7

次回、このお店のチケットを持ってきてくれたら
「メニューにはないチャーハンを出します」といった、
来店動機となる特典
(クーポンではない特別な体験)を提供する。

著者は、これらの仕掛けは
忙しい中でもできることであり、
もしお客様がリピーター
(例:月に2回、20年間利用してくれる客)
になった場合の利益を考えると、
これらの小さな工夫を怠ることは
大きな損失につながると強調しています。

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